
だめだ。
だめなんだよ。だめだ。
だって居るはずなんだもの。
居ないなんてきっと悪い嘘なんだもの。
居なくなるわけないじゃないか。
わたしたちを置いていなくなるわけが。
以前のように笑って見えたって
決して以前と同じわけじゃない。
平気なように見えたって
平気なわけがない。
今日さ
仕事中に横顔と背格好がお父さんに似た人を見たんだよ。
そしたらさ
仕事中なのに涙止まんなくなったりしてさ。
家の中では毎日お父さんの話してるよ。
お父さんだったらこう言うよ、とか
絶対こうするよ、とか。
お父さんの口調を真似てみたり行動を真似てみたり。
告げ口してみたり。
あーしがギターの練習してたら絶対
「おめえ、へったくそじゃなー!父さんに貸してみい!」
って言うに決まってるし
「そねぇにすぐ上手うなるわけねかろうが!根性無しじゃのー!」
って笑うに決まってるし。
毎日毎日泣いたってどうしようもなくって
暴れてみたってどうにもならなくて
色んなことをなんとかこなしてはみたけれど
ひとつひとつ、そのときの感情まで鮮明に思い出せてしまうのに
なにひとつ現実感がなくて
気配が溢れていて
だって
歌声だって写真の笑顔だって遺していった空気だって
なにもかもが優しいんだもの!
お父さんお父さんお父さん!
お父さんに会いたいよ!!
がんばるから
夢でもいいから会いにきてよ!